WebデザインやUI/UXデザインに必須のデザインツール、FigmaとAdobe XD。どちらを学ぶべきか、どちらが自分に合っているか迷っていませんか?この記事では、人気の2大ツールを料金、機能、共同編集、連携性など7つの観点から徹底比較し、それぞれのメリット・デメリットを初心者にも分かりやすく解説します。結論として、リアルタイムでの共同編集や拡張性を重視するならFigma、Photoshopなど他のAdobe製品との連携を活かしたいならXDがおすすめです。この記事を最後まで読めば、あなたの目的や制作スタイルに最適なツールがどちらなのか、明確に判断できるようになります。
はじめに デザインツールFigmaとAdobe XDとは

Webサイトやスマートフォンアプリのデザインに欠かせないUI/UXデザイン。その制作現場で、現在主流となっているのが「Figma(フィグマ)」と「Adobe XD(アドビ エックスディー)」という2つのデザインツールです。どちらも高機能で優れたツールですが、それぞれに特徴があり、プロジェクトの目的やチームの体制によって最適な選択は異なります。
この記事では、これからデザインを学びたい初心者の方や、ツールの乗り換えを検討している方に向けて、FigmaとAdobe XDの基本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、そして具体的な比較ポイントまでを分かりやすく解説します。まずは、両ツールがどのようなものなのか、その概要から見ていきましょう。
| 項目 | Figma | Adobe XD |
|---|---|---|
| 開発元 | Figma, Inc. | Adobe Inc. |
| 主な動作環境 | ブラウザ、デスクトップアプリ | デスクトップアプリ |
| 最大の特徴 | リアルタイムの共同編集機能 | Adobe製品とのシームレスな連携 |
Figmaとは クラウドベースで共同編集に優れたツール
Figmaは、ブラウザ上で動作することを基本としたクラウドベースのデザインツールです。ソフトウェアをパソコンにインストールする必要がなく、インターネット環境とWebブラウザさえあれば、WindowsやMacといったOSを問わずに誰でも手軽に利用を開始できます。
Figma最大の強みは、非常に強力なリアルタイム共同編集機能です。複数のデザイナーやディレクター、エンジニアが同じデザインファイルを同時に開き、カーソルの動きを見ながら編集やコメントのやり取りができます。この機能により、チームでのデザイン作業やレビューの効率が飛躍的に向上します。UIデザインからプロトタイピング、さらには開発者へのデザイン共有(ハンドオフ)まで、Figma一つで完結できる点も大きな魅力です。
Adobe XDとは Adobe製品との連携が強力なツール
Adobe XDは、PhotoshopやIllustratorといったクリエイティブツールで世界的なシェアを誇るAdobe社が開発したデザインツールです。主にデスクトップアプリケーションとして提供されており、パソコンにインストールして使用します。そのため、オフライン環境でも安定して作業でき、軽快な動作が特徴です。
Adobe XD最大の強みは、他のAdobe Creative Cloud製品とのシームレスな連携です。例えば、Photoshopで作成した画像をXDに直接読み込んだり、Illustratorで作成したベクターデータを簡単に編集したりできます。普段からAdobe製品をメインで利用しているデザイナーにとっては、非常にスムーズで効率的なワークフローを構築できる点が大きなメリットです。Figma同様、WebサイトやアプリのUIデザイン、インタラクティブなプロトタイプ作成まで幅広く対応しています。
デザインツールFigmaのメリットとデメリット
近年、UI/UXデザインの現場で急速にシェアを拡大しているFigma。Webサイトやアプリケーションのデザイン制作において、なぜ多くのデザイナーに選ばれているのでしょうか。ここでは、Figmaが持つ強力なメリットと、利用する上で知っておきたいデメリットを詳しく解説します。
Figmaのメリット
Figmaの最大の魅力は、その手軽さと強力な共同編集機能にあります。チームでのデザイン作業を劇的に効率化する数々のメリットを見ていきましょう。
ブラウザで完結しOSを問わない手軽さ
Figmaは基本的にブラウザ上で動作するクラウドベースのツールです。これにより、WindowsやMacといったOSの違いを意識することなく、インターネット環境さえあれば誰でも同じように利用できます。高価なソフトウェアをインストールする必要がなく、アカウントを作成すればすぐにデザイン作業を始められる手軽さは、特に初心者や、様々な環境のメンバーと協業するチームにとって大きな利点です。もちろん、より安定した動作を求める方向けにデスクトップアプリ版も用意されています。
リアルタイムの共同編集機能が強力
Figmaを象徴する機能が、リアルタイムの共同編集です。複数のデザイナーやディレクター、エンジニアが同時に同じデザインファイルにアクセスし、編集作業を行えます。誰がどこを操作しているかがカーソルで視覚的に表示されるため、まるで同じ部屋で作業しているかのような感覚でコラボレーションが可能です。デザインレビューの際も、特定の箇所に直接コメントを残せるため、修正指示やフィードバックがスムーズになり、コミュニケーションコストを大幅に削減できます。リモートワークが主流となった現代のデザインチームにとって、不可欠な機能と言えるでしょう。
豊富なプラグインとコミュニティ
Figmaには「Figma Community」という活発なコミュニティプラットフォームがあります。ここでは、世界中のユーザーが作成した便利なプラグインや、UIキット、デザインテンプレートなどが数多く公開・共有されています。例えば、ダミーテキストを自動生成するプラグインや、アイコンを簡単に追加できるプラグインなどを導入することで、面倒な作業を自動化し、デザイン制作の効率を飛躍的に向上させることができます。優れたデザインファイルを参考にしたり、テンプレートを活用したりすることで、デザインの品質向上にも繋がります。
無料プランでも十分に使える
Figmaは、個人での利用や学習目的であれば十分に活用できる無料プランを提供しています。無料プランでは作成できるファイル数に制限はあるものの、主要なデザイン機能やプロトタイピング機能、そしてリアルタイム共同編集といったFigmaのコアな機能はほぼすべて利用可能です。これからUIデザインを学びたい学生や、まずはツールを試してみたいと考えている初心者にとって、コストをかけずに始められる点は非常に大きなメリットです。
Figmaのデメリット
多くのメリットを持つFigmaですが、その特性上、いくつかのデメリットも存在します。導入を検討する際には、これらの点も理解しておくことが重要です。
オフラインでの作業に制限がある
Figmaはクラウドベースのツールであるため、その性能を最大限に発揮するには安定したインターネット接続が前提となります。オフライン環境では、事前に開いていたファイルしか閲覧・編集できず、新規ファイルを開いたり、共同編集者と同期したりすることはできません。出張先の飛行機や新幹線の中など、インターネット接続が不安定な場所で作業する機会が多い場合は、不便を感じる可能性があります。
ファイルが複雑になると動作が重くなる可能性
多数のアートボードや画像、複雑なコンポーネントを含む大規模なプロジェクトファイルを扱う場合、ブラウザのメモリ使用量が増加し、動作が重くなることがあります。特に、PCのスペック(メモリ容量など)が低いと、スクロールやズームといった基本的な操作でさえ遅延が発生し、作業にストレスを感じる可能性があります。デスクトップアプリ版を使用することで多少改善される場合もありますが、根本的な解決にはPCのスペックアップが必要になるケースもあります。
デザインツールAdobe XDのメリットとデメリット
Adobe XDは、PhotoshopやIllustratorなどを提供するAdobe社が開発したUI/UXデザインツールです。Webサイトやモバイルアプリのデザイン、プロトタイピングに特化しており、多くのデザイナーに利用されています。特に、Adobe製品を普段から利用しているユーザーにとっては、強力な連携機能が大きな魅力です。ここでは、そんなAdobe XDのメリットとデメリットを詳しく解説します。
Adobe XDのメリット
Adobe XDが多くのデザイナーに選ばれる理由には、軽快な動作、Adobe Creative Cloud製品とのシームレスな連携、そして直感的な操作性があります。これらのメリットは、デザイン制作の効率を大幅に向上させます。
デスクトップアプリで動作が軽快
Adobe XDはデスクトップにインストールして使用するネイティブアプリケーションです。そのため、インターネット接続が不安定な環境やオフラインでも安定して作業を進めることができます。ブラウザベースのツールと比較してPCのメモリ消費が少なく、多くのコンポーネントやアートボードを含む複雑なデザインファイルでも、比較的スムーズに動作する傾向があります。大規模なプロジェクトや、PCのスペックに不安がある場合でも、ストレスなくデザインに集中できる点は大きな利点と言えるでしょう。
PhotoshopやIllustratorとの連携がスムーズ
Adobe XD最大の強みは、なんといってもAdobe Creative Cloudエコシステムとの強力な連携機能です。Photoshopで作成した画像データや、Illustratorで作成したベクターアイコンなどを、ドラッグ&ドロップでXDに直接配置できます。さらに、「Creative Cloudライブラリ」を活用すれば、カラーパレット、文字スタイル、コンポーネントなどのデザインアセットを各アプリケーション間で同期・共有することが可能です。例えば、XD上の画像をPhotoshopで編集すると、保存するだけでXDのデザインに自動で変更が反映されるため、修正作業の手間を大幅に削減できます。普段からAdobe製品をメインで使っているデザイナーにとって、このシームレスな連携は他に代えがたいメリットです。
直感的に使えるリピートグリッド機能
Adobe XDの代表的な機能の一つに「リピートグリッド」があります。これは、同じスタイルを持つ要素のリストやグリッドレイアウトを、驚くほど簡単に作成できる機能です。例えば、商品一覧カードやニュース記事のリストなど、繰り返し使用するデザイン要素を一つ作成し、リピートグリッドを有効にすれば、ハンドルをドラッグするだけで縦横に必要な数だけ複製できます。さらに、複製した要素間の余白(マージン)も一括で調整できるため、レイアウト変更にも柔軟に対応可能です。この直感的な操作性は、UIデザイン初心者でもすぐに使いこなすことができ、デザイン作業の時間を劇的に短縮してくれます。
Adobe XDのデメリット
多くのメリットがある一方で、Adobe XDにはいくつかの注意点も存在します。特に、料金プランの変更や共同編集機能については、導入前に必ず確認しておくべきポイントです。
無料プランの提供終了と今後のプラン
以前は機能制限のある無料の「スタータープラン」が提供されていましたが、2023年1月をもって新規の提供は終了しました。これにより、現在ではAdobe XDを単体で無料で使い始めることはできません。これからXDを利用するには、有料プランへの加入が必須となります。主なプランは以下の通りです。
| プラン名 | 主な特徴 | 対象ユーザー |
|---|---|---|
| Adobe XD 単体プラン | Adobe XDの全機能を利用可能。 | XDのみを利用したいユーザー。 |
| Adobe Creative Cloud コンプリートプラン | XDに加え、Photoshop、Illustratorなど20以上のAdobeアプリが利用可能。 | 複数のAdobe製品を横断的に利用するデザイナーやクリエイター。 |
Figmaが豊富な機能を備えた無料プランを提供し続けているのに対し、XDは学習や小規模なプロジェクトで試す際のハードルが高くなった点がデメリットと言えます。
共同編集機能はFigmaに劣る部分も
Adobe XDにも、複数のデザイナーが同じファイルを同時に編集できる「共同編集」機能が搭載されています。しかし、そのリアルタイム性においては、Figmaに一歩譲る側面があります。Figmaでは、複数の編集者のカーソルが同じ画面上でリアルタイムに動き、まるで同じ部屋で作業しているかのような感覚で共同作業が可能です。一方、XDの共同編集は、他の編集者による変更が反映されるまでに若干のタイムラグが生じることがあります。また、FigmaがURLを共有するだけで手軽にコラボレーションを開始できるのに対し、XDは参加者全員がAdobeアカウントを持ち、ファイルを同期する必要があるなど、手軽さの面でも違いがあります。小規模チームでの利用や、明確に作業分担ができている場合は問題になりにくいですが、大規模かつ流動的なチームでのリアルタイムコラボレーションを最優先するなら、Figmaのほうがスムーズに感じる場面が多いかもしれません。
徹底比較 FigmaとAdobe XD 7つの重要ポイント

ここまでFigmaとAdobe XDそれぞれのメリット・デメリットを見てきました。この章では、ツール選定の決め手となる7つの重要なポイントに絞って、両者をより具体的に比較・解説していきます。料金プランからデザイン機能、連携性に至るまで、あなたの目的や環境にどちらが合っているかを見極めるための判断材料としてご活用ください。
料金プランの比較
デザインツールを導入する上で、コストは非常に重要な要素です。特に個人での利用やチームでの導入を検討している場合、プランごとの機能制限や価格体系を正確に把握しておく必要があります。ここでは、FigmaとAdobe XDの現在の料金プランを比較します。
Adobe XDは2023年に無料プランの提供を終了し、現在はAdobe Creative Cloudコンプリートプランに内包される形でのみ利用可能です。単体での新規購入はできなくなっているため注意が必要です。
| 項目 | Figma | Adobe XD |
|---|---|---|
| 無料プラン | あり(ファイル数などの制限あり) | 提供終了 |
| 主な有料プラン | Professional / Organization / Enterprise | Adobe Creative Cloud コンプリートプランの一部として提供 |
| 価格帯(個人向け) | 無料〜月額12ドル(Professionalプラン・年間払い) | 月額6,480円(税込・Creative Cloudコンプリートプラン) |
| 特徴 | 無料でも十分な機能が使える。チームの規模に応じてプランを選択可能。 | PhotoshopやIllustratorなど20以上のAdobe製品が使い放題。 |
対応OSと動作環境の比較
作業環境は、デザインの生産性に直結します。Figmaはブラウザベースであることが最大の特徴で、OSを問わない柔軟性を持っています。一方、Adobe XDは軽快な動作が魅力のデスクトップアプリケーションです。それぞれの動作環境の違いを見ていきましょう。
| 項目 | Figma | Adobe XD |
|---|---|---|
| 主な利用形態 | ブラウザ / デスクトップアプリ | デスクトップアプリ |
| 対応OS(デスクトップアプリ) | Windows / macOS | Windows / macOS |
| 対応OS(ブラウザ版) | Windows / macOS / Linux / ChromeOS など、主要ブラウザが動作する環境 | なし(プレビュー共有のみ可能) |
| オフライン作業 | デスクトップアプリ版で一部可能だが、機能に制限あり | 可能(ファイルはローカルに保存) |
共同編集機能の比較
チームでのデザイン制作やリモートワークが主流となる中で、共同編集機能の優劣はツール選定の重要な指標です。特にリアルタイムでのコラボレーション性能において、FigmaとAdobe XDには明確な差があります。
Figmaは、Googleドキュメントのように、複数のユーザーが同じファイルに同時にアクセスし、リアルタイムで編集できる点が最大の強みです。誰がどこを編集しているかがカーソルで視覚的にわかり、コメント機能を使ったフィードバックもスムーズに行えます。このシームレスな共同編集機能は、チーム開発の効率を飛躍的に向上させます。
一方、Adobe XDにも「共同編集」機能は搭載されていますが、Figmaほどのリアルタイム性はありません。基本的には保存・同期を介して変更が反映される仕組みのため、同時に同じオブジェクトを編集すると競合が発生することもあります。複数人での同時作業よりも、ファイルを共有して分担作業を行うスタイルに向いています。
プラグインと拡張性の比較
デザイン作業を効率化するためには、プラグインによる機能拡張が欠かせません。Figmaは活発なコミュニティによって、多種多様なプラグインが開発・公開されており、強力なエコシステムを形成しています。
Figmaのコミュニティでは、アイコンやイラスト素材の挿入、ダミーテキストの自動生成、アクセシビリティチェック、コーディング補助など、かゆいところに手が届く便利なプラグインが豊富に見つかります。これにより、基本的な機能だけでは実現できない作業も効率的にこなすことが可能です。
Adobe XDにもプラグインは存在しますが、数や種類、更新頻度の面でFigmaのコミュニティには及ばないのが現状です。基本的な作業を効率化するプラグインは揃っていますが、より高度なカスタマイズやニッチな用途に対応する拡張性はFigmaに軍配が上がります。
UIデザイン機能の比較
UIデザインの根幹をなす描画機能やコンポーネント管理機能にも、両ツールの思想の違いが現れています。どちらも高機能ですが、得意とするアプローチが異なります。
Figmaは「オートレイアウト」と「バリアント」という機能が非常に強力です。オートレイアウトは、要素間の余白や配置を自動で調整してくれる機能で、レスポンシブデザインの制作効率を大幅に向上させます。バリアントは、一つのコンポーネントに対して複数の状態(例:ボタンの通常時、ホバー時、非活性時)をまとめて管理できる機能で、デザインシステム構築に不可欠です。
Adobe XDの特筆すべき機能は「リピートグリッド」です。同じレイアウトの要素をリスト形式で簡単に複製・編集できる機能で、直感的な操作性は初心者にも分かりやすく、スピーディーな画面デザインを可能にします。また、「スタック」機能を使えばFigmaのオートレイアウトに近い振る舞いを実現できますが、柔軟性や複雑なレイアウトへの対応力はFigmaの方が優れていると言えるでしょう。
プロトタイピング機能の比較
作成したデザインが実際にどのように動作するのかを確認するプロトタイピング機能は、UXデザインにおいて極めて重要です。基本的な画面遷移の作成はどちらのツールでも可能ですが、インタラクションの表現力に違いがあります。
Figmaは「インタラクティブコンポーネント」により、コンポーネント単位でインタラクションを設定できます。これにより、ボタンのホバーエフェクトやトグルの切り替えなどを、画面遷移を多用することなくリアルに再現可能です。また、「スマートアニメート」機能を使えば、オブジェクトの変形や移動を滑らかにアニメーションさせることができます。さらに「変数(Variables)」機能の登場により、より複雑な条件分岐を伴うプロトタイプも作成できるようになりました。
Adobe XDも「自動アニメーション」という強力な機能を備えており、Figmaのスマートアニメートと同様に、オブジェクトの変化を自動で補間してアニメーションを作成します。また、音声コマンドで動作する「ボイスプロトタイピング」や、ゲームパッドでの操作をシミュレートできるなど、ユニークな機能も搭載しています。
Adobe製品との連携の比較
デザインワークフロー全体でAdobe製品を多用している場合、Adobe XDには大きなアドバンテージがあります。Adobe Creative Cloudというエコシステム内でのシームレスな連携は、他のツールにはない強みです。
Adobe XDは、PhotoshopやIllustratorで作成したデータを、レイヤー構造や編集可能な状態を保ったまま直接読み込むことができます。Creative Cloudライブラリを介して、カラーやコンポーネントなどのアセットを各ツール間で同期・共有することも容易です。これにより、写真の加工はPhotoshop、イラスト作成はIllustrator、UIデザインとプロトタイピングはXDといったように、各ツールの得意分野を活かした効率的なワークフローを構築できます。
FigmaもPhotoshop(.psd)やIllustrator(.ai)のファイルをインポートすることは可能ですが、レイヤーが統合されたり、編集情報が失われたりすることがあります。あくまで外部ファイルを「取り込む」という扱いに近く、Adobe製品間のような「連携」と呼べるほどのスムーズさはありません。
あなたに合うデザインツールはどっち?目的別おすすめ診断
ここまでFigmaとAdobe XDのメリット・デメリット、そして機能面での違いを詳しく比較してきました。しかし、結局どちらを選べば良いのか迷ってしまう方もいるでしょう。この章では、あなたの目的や作業スタイルに合わせて、どちらのツールがより適しているかを具体的に解説します。ご自身の状況と照らし合わせながら、最適なツール選びの参考にしてください。
Figmaがおすすめな人
Figmaは、特に「共同編集」と「環境を問わないアクセシビリティ」を重視する方に最適なデザインツールです。以下のような特徴に当てはまる場合は、Figmaを選ぶことでデザイン作業の効率が飛躍的に向上するでしょう。
- チームでの共同編集を最優先したい方
複数のデザイナーやディレクター、エンジニアが同時に一つのファイルにアクセスし、リアルタイムで編集・コメントしたい場合にFigmaの強みが最大限に発揮されます。デザインプロセス全体の透明性が高まり、コミュニケーションコストを大幅に削減できます。 - リモートワークやフリーランスで、場所を選ばず作業したい方
ブラウザベースで動作するため、WindowsやMacといったOSの違いを気にする必要がありません。会社のPC、自宅のPC、外出先のノートPCなど、インターネット環境さえあればどこでも同じデータにアクセスして作業を続けられます。 - 無料で高機能なデザインツールを始めたい初心者や学生の方
Figmaは無料プランでもファイル数や共同編集者の制限が緩やかで、主要な機能のほとんどを利用できます。これからUIデザインの学習を始めたい方や、コストを抑えたい方にとって、最初のツールとして非常に魅力的です。 - 豊富なプラグインで機能を拡張し、効率化を図りたい方
活発なコミュニティによって開発された膨大な数のプラグインが利用可能です。これにより、標準機能だけでは手間のかかる作業を自動化したり、特殊なデザイン表現を簡単に追加したりと、自分好みに機能をカスタマイズして作業効率を高めることができます。
Adobe XDがおすすめな人
Adobe XDは、特に「Adobe製品との連携」と「オフラインでの軽快な動作」を重視するクリエイターに適しています。長年Adobe製品に慣れ親しんできた方にとっては、スムーズに導入できるツールです。
- PhotoshopやIllustratorを日常的に使い、シームレスな連携を求める方
Photoshopで加工した画像をXDに直接ペーストしたり、Illustratorで作成したベクターデータを編集情報を保持したままXDで利用したりと、Adobe製品間での連携は非常にスムーズです。既存のデザインアセットを有効活用したい場合に大きなメリットとなります。 - Adobe Creative Cloudコンプリートプランを契約している方
既にCreative Cloudのコンプリートプランを利用している場合、追加費用なしでAdobe XDの全機能を使用できます。新たなツールにコストをかけることなく、使い慣れたAdobeのエコシステム内でデザインを完結させたい方におすすめです。 - オフライン環境でも安定して軽快に作業したい方
デスクトップアプリケーションであるため、インターネット接続がない場所でも問題なく作業を進められます。また、PCのスペックに依存する部分はありますが、一般的に動作が軽快で、複雑なファイルでもサクサク動く安定性を求める方に適しています。 - 直感的な操作で、スピーディーにデザインカンプを作成したい方
特に「リピートグリッド」機能は、同じ要素のリストやカードレイアウトを直感的に作成・編集できるため、ワイヤーフレームやデザインカンプを素早く作成したい場合に非常に強力です。シンプルなUIで、学習コストが低い点も魅力です。
まずは無料プランから試してみよう
ここまで解説してきた特徴は、あくまで一般的な傾向です。ツールの使い心地や、ご自身のデザインスタイルとの相性は、実際に触ってみなければ分かりません。「百聞は一見に如かず」ということわざの通り、まずは試用してみることを強くおすすめします。
Figmaには、個人で利用する分には十分すぎるほど高機能な無料プランが用意されています。公式サイトからアカウントを登録するだけで、すぐにUIデザインとプロトタイピングを始めることができます。
一方、Adobe XDは単体の無料プランの提供を終了しましたが、Adobe Creative Cloudの無料体験版などを利用して機能を試すことが可能です。プランの詳細は変更される可能性があるため、公式サイトで最新の情報を確認してみてください。
どちらのツールも現代のWebデザイン、UI/UXデザインにおいて欠かせない存在です。実際にいくつかの画面やコンポーネントを作成してみることで、操作感や機能の違いが明確になり、あなたにとって「本当に使いやすいツール」がどちらなのか見えてくるはずです。
まとめ
本記事では、デザインツールFigmaとAdobe XDのメリット・デメリットを比較解説しました。Figmaはリアルタイム共同編集に優れ、チームでの作業やOSを問わない柔軟性を求める方におすすめです。一方、Adobe XDはPhotoshopなどとの連携が強力で、Adobe製品をメインで使う方に最適です。
どちらのツールも非常に高機能ですが、それぞれに得意なことがあります。この記事を参考に、まずは無料プランや体験版から実際に操作感を試し、ご自身の制作スタイルに合う最高のパートナーを見つけてください。

